無農薬でリンゴをつくっている弘前の木村秋則さんの本を読みました。
『奇跡のリンゴ--絶対不可能を覆した農家 木村秋則の記録』(石川拓治著、2008年、幻冬社)。NHKの番組「プロフェッショナル仕事の流儀」で取り上げられたのは2006年。
当時、その番組を見た私は「そうか、木村さんは8年も無収入で頑張ったのか」と思ったものでした。
人間に出来ることなんて、そんなたいしたことじゃないんだよ。みんなは、木村はよく頑張ったって言うけどさ、私じゃない、リンゴの木が頑張ったんだよ。これは謙遜なんかではないよ。本気でそう思っているの。
だってさ、人間はどんなに頑張っても自分ではリンゴの花のひとつも咲かせることが出来ないんだよ。手の先だって、足の先にだって、リンゴの花は咲かせられないのよ。そんなことはあたり前だって思うかもしれない。そう思う人は、そのことの本当の意味がわかっていないのな。(P167)
あたり前だって思う人は、そのことの本当の意味がわかっていない…この言葉は深いですね。