なんとなくサンネット日記

2010年11月5日

遅刻をしないで

Filed under: つぶやき — toshio @ 4:33 PM
静岡出身のKさんのイラスト

静岡出身のKさんのイラスト

【次の文章は83年の1月に発行した『ふれあいの会の会報』の序文です。文責は私です。

 ふれあいの会とは、私が呼びかける形で始まった、精神障害者の地域交流の会です。お金の貸し借りがあり、ケンカがあり、解散し、そしてつながっていました。

 30年近い前の文章ですが、障害者の交流に何を求めようとしていたか、今も変わらないものがたくさんあるなあと振り返りつつ、障害への時代的感受性の変化に驚きます。ただ、つながりを求める切実さ、人間味、情熱が懐かしくもあります。】

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ふれあいの会の会報をお届けいたします。

 私達の会は、80年6月が出発ですが、現在のような形として再出発したのは、82年2月からです。80年6月から翌年2月までは、メンバーは4人でした。再出発し、現在7~8人のメンバーとなり、短期間ながら2人のメンバーも一時期参加してくれました。また他の会の人達との交流もありました。

 現時点での私達全員一つの到達点として、良いところも、悪いところも含めて、この会報を届けることにしました。

 まず最初に会の特徴(あるいは約束ごと)を述べ、会の紹介としたいと思います。

 a) 横浜市鶴見区に在住しているメンバーで、障害者を中心に活動を行います。(現在の参加メンバーは男性のみとなっています)

 b) 会の目的は、こころのふれあいです。ふれあうということは、自分の心を開き、他のだれかと見えない糸を結んでいくということです。障害があるということで孤立し、自分だけで悩む状況から、ふれあうことを通して少しでも自由になっていく、また健常者はそれを学ぶ中で、本来の自分の生き方を模索していく、ということが目的なのです。

 c) 会の規則といったものはありません。継続して何かをしなければならない、ということもありません。参加することも、またしないことも自由です。会費もありません。会に参加し自由に発言することができ、また発言しないことも自由です。

 d) リーダーはいませんし、先輩・後輩という関係もありません。初めて参加した人も、同じメンバーとして受け入れられます。思想や信条が異なっていても、拒否されることはありませんが、他のメンバーを批難したり、差別すことは許されませんが、自分にとってつらく感じたり、悩みに感じることは拒むことができます。

 e) 月に2度、現在の原則としては第2、第4水曜日の夕方5時半から鶴見公会堂で例会を開きます。(時としては日や場所の変更はあります)例会に出席したメンバー全体で、レクリエーション等を計画します。問題が起きた時は、メンバー全体で、責任を負っていきます。

 f) 付け加えますと、障害者中心でありますので、障害の質や程度で差別することはありません。それは許されないことです。ただ現在の私達の会には、十分の介助や介護を必要としている人に対して、応えることのできない状態であることは、述べておかねばなりません。また私達の会の目的を理解したうえでの、健常者の参加は歓迎します。(現在、健常者は一人です)

 このように紹介していきますと、目的のはっきりしない、無意味な会として映るかもしれません。ただこの会は、障害者ということで孤立し、絶望を深めつつある人々のために、これ以上孤立や絶望を深めないように機能しなければならないのです。そしてこれらの特徴あるいは約束ごとは、今までの体験の中で試行錯誤しながら、全員で生み出してきたものであるのです。 

 私達は、何かをやり遂げることや世の中のいろいろな事柄を学ぶことが、価値があるように、リラックスするということも同じように価値があると信じています。約束ごとを少なくし、リラックスして、ふれあいを求めるということも簡単なようでも、むずかしいことであることを体験しています。

しかしまた、リラックスできた時にこそ自分に正直になれるし、各メンバーがそれぞれかかえている問題に対しても、その時点でのそれぞれができる範囲で取り組むことができ、安心感も生まれてくることも体験として得てきています。

 私達の願いは、メンバーを増やすことでも、会を長く存続させることでも、会を有名にすることでもありません。

 その時その時めぐりあった者同士が、支え合い、それぞれに合った新しい生き方をめざすための一つの契機に、この会がなればよい、ということです。そしてまた、もしもこの会が、会の目的を十分果たし得ないで、会を解散せねばならない事態が起きたとしても、このような会を必要としている人があり、それに代わる会がなければ、何度でも会を再建できるだけの力と誠意を、各メンバーがたくわえていくことも、私達の願いの一つです。

 最後に、会の雰囲気を伝えたいという意味で、会のメンバーの一人であるTさんの、メンバーへのメッセージを皆さんにも紹介します。

1.   集まりの時、時間を守ってほしい

2.   新人の人は仲間に入ってほしい

3.   後から会に入った人に、物の売り買いはしない(トラブルのもとだから)

4.   お互い仲たがいせず、仲良くやろう

5.   (Tさんは足が悪いので)他のメンバーは2~3日に一度くらい家に寄ってほしい

6.   お互い助け合おう

 このメッセージは、私達の会が不十分であるということと、同時に、これらの点をめざしているということを、明らかに表現しています。この会報が、私達と読んでくださるあなたとの、見えない架け橋となることを願いながら、届けることにします。(文責N 1983年1月)

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