なんとなくサンネット日記

2019年8月10日

求める未来は、求める中にあるのか?

Filed under: つぶやき — toshio @ 5:09 PM

パラレルレポート(運営委員会派)

全国「精神病」者集団が分裂して1年がたちました。

私からすると不思議なことですが、このことに対して大きな動きがないまま、片方は全国「精神病」者集団を名乗り続け、もう片方は絆という名称に変更しつつ、両者は全国「精神病」者集団という名称を2018年5月1日以降使わないと合意したはず、という立場のままです。

お互いが自己主張しつつ、相手方とは議論はしないという距離を取りながら、まわりの関係者もその不思議なダンスに付き合い、何もないようにふるまっている、ということなのでしょう? 両者も関係者たちも、“おとな”ということなのでしょうか?

全国「精神病」者集団を名のっている、全国「精神病」者集団(運営委員会派)のHPによれば、2人のメンバーで9月にジュネーブに向かうとのことです。
呼びかけ文によると、来年予定されている障害者権利条約第1回政府審査をひかえ、今年から事前リサーチがジュネーブの国連人権委員会であるのだそうです。その際、政府は人権委員会に報告するわけですが、NGOやNPOの市民団体も並行して、政府が触れない点をパラレルレポートを提出する。運営委員会派もパラレルレポートを提出するそうです。

HPでは、パラレルレポートの日本語文が見えず(8月10日現在)、英文しか見えないので、英語が読めない私にはよくわからないですが、それでもおかしいなと思う点がありました。

(1)自分たちを「日本の精神障害者の代表組織」と自己紹介している。彼らは精神障害当事者団体関係のなかで代表たる位置にいるということを説明するため、絆派には書面で連絡したが彼らは協力しないと言っている。われわれは彼ら絆派にそれなりの手順をふんだ。また政府関係の審議会に参加している当事者の委員はたいへん少なく、参加している当事者はわれわれの関係者でもない…近接関係にある当事者・当事者団体を超えた存在として全国「精神病」者集団があると、アピールしている。

(2)パラレルレポートを作成するに当たり、6回の公聴会を開いたが、青森でも公聴会をおこなったとある。

(3)国際活動を行っている精神障害団体に予算を与えるべきだ、と主張している。

 

(1)について。
We are representative organizationという英語の表現が日本語的にどのようになるのかわかりませんが、昨年の分裂経過への配慮や、政府の委員会活動をしてきた当事者への敬意を払うなら、「代表的な組織の一つ」といったある種の抑制された表現であるべきではないか、と思います。

(2)について。
先の(1)の文章のあとに、全国組織であるということを印象づける文章が続きます。
“全国「精神病」者集団は、青森、東京、京都、大阪、熊本で6回の公聴会を開き、日本の障害者、家族および精神保健専門家の意見を聞き、このパラレルレポートを作成しました”と。

しかし、青森にいる私は、「全国『精神病』者集団が、障害者権利条約についてのジュネーブである政府審査へのパラレルレポート作成にむけた公聴会を青森で開催した」という情報は耳にしませんでした。

ですから、この箇所にたいへん驚いたわけです。

振り返って考えると、12月青森市でピアサポート研修ということで全国「精神病」者集団とやや関係ある県内団体名で催し物がありました。それのことでしょうか。
公聴会が全国「精神病」者集団を権威づけるために行われたのでないなら、いつ、どのような人々が集い、どのような意見が積みあがったのか、少なくとも内部の人びとでしっかりと共有されていることを願うばかりです。パラレルレポートに対するパラレルレポートはないのですから。

(3)について。
パラレルレポートの最後で、国際協力を行っている精神障害団体に予算を与えるべきだという主張でむすばれています。これでは、まるで、政府はジュネーブに行った全国「精神病」者集団(運営委員会派)に活動費用を支出せよ、と主張しているようだと読めます。

団体を特定して、その団体に予算措置せよという要求は、我田引水的な利益誘導です。そうではなく、「当事者が国際協力活動に参加できるよう、社会基盤を整えなさい」といった、当事者をめぐる全体を底上げしていくという姿勢が必要ではないでしょうか。

全国「精神病」者集団(運営委員会派)のパラレルレポートに対して、関係者からの意見が数多く寄せられ、練り上げられていくのであれば、精神医療保健業界にもそれなりの民主主義があるといえるのですが。さて、どうなるのでしょう。

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