近日中に、サンネット青森の市民研究の報告書ができます。
『グループホームという生きるかたち――ともに語り、暮しあう試み』という題です。
2014年2月発行 新書版140頁 印刷等協力費送料共400円。ご希望の方はご連絡ください。
――夏の夕べなど、グループホーム「ひいらぎ」に着くと、小さな花壇の前で、座ったり立ったりしながらおしゃべりをしている「仲間」たちがいます。20代、30代の彼ら。脇で子どもが遊び、時には70代の先輩当事者も顔を出します。窓から顔だけ出す人もいます。ごく普通の住宅地、どこにもありがちな夕涼み風景。
現在のグループホームは、制度ができた経過からそうなってしまうのでしょうが、いってみれば「社員寮」なのです。独身の社員が、人生のあるとき一時的に住む、といった「社員寮」。社員寮で暮らす人が、地域住民、町会の人とはあまり関係ないように、グループホームが病院や施設ではないという意味での地域生活ではあっても、いろいろな人々が暮らし、生活の息づかいが聞こえる地域生活を、この制度は目指していたわけではなかったのです。
入居者が結婚や子育てなど多様なライフステージを送れるようグループホームの機能が拡充されるべきではないでしょうか。このような多機能的グループホームとでも呼ぶような実践を支えるために、制度的な仕組みの検討がされてもよい時期ではないかと思うのです――。(「はじめに」から 根本あや子)
=====================
目 次
(1)はじめに
グループホーム制度の課題と私たちのいま
(2)共に暮らすということ
セルフヘルプ・グループ/つながり/対話
スウェーデンの実践「癒しの家」DVDを見る
(3)研究クリップ
「ひいらぎ」のみんなと過ごして
ひいらぎ勉強会(2013年9月9日)
(4)当事者の語り
座談会・ひいらぎ利用者は語る
「ひいらぎ」の思い出、そして、支え合うということ(元利用者)
(5)まとめ・今後に向けた提案として
多様な生き方を支える、多様な活動のひろがりを